「うちの子、学校の勉強についていけてなくて…」
こうした悩みを寄せられることが最近増えてきたように感じるんだけど、いつも回答に迷ってしまいます。
というのも、とるべき対処はその子によって変わってくるから。
勉強につまずいた理由もそれぞれだし、場合によっては発達障害の可能性もあるから「こうしたら良いかも」というのは難しいんだよね。
一言では表せない対処法について、私が20年以上学習塾で指導してきた経験から、学力の遅れや発達の課題を持つお子さんへの支援についてまとめてみました。
学力の遅れや発達の遅れが心配な方の参考になれば嬉しいです。
学力の遅れが気になるケース
まず、純粋に学力の遅れが気になるケースですが、以下のような明確な原因があることが多いです。
- 基礎的な学習内容が定着していない
- 学習習慣が身についていない
- 勉強の仕方がわからない
- 授業のペースについていけない
このような場合、私がおすすめするのが個別指導塾か家庭教師です。
集団授業では見落としがちな「つまずきポイント」を丁寧に見つけ出し、一人ひとりのペースに合わせた指導が可能だからです。
例えば、
先日担当した中2の生徒さんは、分数の計算でつまずいていました。
わからない理由を探っていくと、小学校4年生の時の内容が不十分のようでした。
話を聞いてみると、そこから徐々に数学全体への苦手意識が育っていったみたい。
結局、小4の内容を復習してから改めて中2の内容を学習すると、すんなりと理解^^
「あれ?めっちゃカンタンじゃん!」
と、嬉しそうな笑顔を見て、私も嬉しく感じました。
今の内容が理解できない理由を見つけるのは、やはり講師のサポートが欠かせません。
学力の遅れが気になる場合は、個々に必要な学習を行える個別指導や家庭教師がおすすめなのは、こうした点が理由です。
発達の特性による学習の難しさ
一方で、発達の特性が背景にある場合は、異なるアプローチが必要になってきます。
最近の教育現場では、発達障害についての理解が深まってきていますが、まだまだ適切な支援につながっていないケースも多いように感じます。
例えば、
- 集中力が続かない
- 指示を聞き逃してしまう
- 場の雰囲気を読むのが苦手
- 感情のコントロールが難しい
このような特性がある場合、まずは専門機関での適切な評価と支援を受けることをおすすめしています。
医療機関や発達支援センターなどで、お子さんの特性を正しく理解することが、効果的な支援の第一歩となります。
また、学習面のサポートとしては、発達障害に対する専門的な知識を持つオンライン家庭教師の利用をお勧めしています。オンライン指導には以下のようなメリットがあります。
- 慣れた自宅環境で学習できる
- 視覚的な教材を効果的に活用できる
- 集中力が続く時間に合わせて柔軟に対応できる
- 移動時間がなく、負担が少ない
発達障害の子を専門に指導している塾や家庭教師については、こちらの記事を参考にしてみてください。
大切なのは早期発見・早期支援
どちらのケースでも共通して言えるのは、早期発見・早期支援の重要性です。
学年が上がるにつれて学習内容は複雑になり、遅れを取り戻すのが難しくなっていくためです。
しかし、ここで強調しておきたいのは、「遅れ」は決して取り返しのつかないものではないということ。適切なサポートがあれば、必ず道は開けます。
私たち教育に携わる者の役割は、一人ひとりの子どもたちの特性を理解し、その子に合った学習方法を見つけ出すこと。
そして、何より大切なのは、子どもたち自身が「学ぶことは楽しい」と感じられる環境を作ることだと(私は)考えています。
学力や発達の遅れで悩んでいらっしゃる保護者の方は、まずは気軽にご相談してみてはいかがでしょうか。
参考記事
学力の遅れが気になる場合:オンライン家庭教師について
発達障害が気になる場合:専門の学習支援について